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Cogito, ergo sum. 我思う故に我あり.

SoundObject によるステレオススピーカーサウンドのヘッドホンモニタリング

Note: SpeakerObjects のリリースにより,本記事は不要となりました.

suzumushi0.hatenablog.com

ステレオススピーカーからの再生を想定したサウンドを,ヘッドホンでモニターすると,定位感が損なわれる.同様に,ヘッドホンモニタリングによってミキシングされたサウンドを,ステレオススピーカーから再生すると,サウンドのバランスが崩れる.この場合は,モニタリングの際にリスニングルームの音響特性の補正が必要であり,SoundObject はそれをサポートする事ができる.本ノートは SoundObject によるステレオススピーカーサウンドのヘッドホンモニタリング方法について述べる.

トラックの構造

  1. DAW のトラックにモニタリングの対象となるステレオサウンドがあると想定する.
  2. 左チャネル,右チャネル用のトラックを追加し,SoundObject を plug-in として挿入する.

ルーチング

以下,Reaper の設定を例として示す.

  1. ステレオサウンドのトラックの master send を停止する.
  2. ステレオサウンドの左チャネルを,左チャネルのトラックに送る.
  3. ステレオサウンドの右チャネルを,右チャネルのトラックに送る.
  4. 左チャネル,右チャネルのトラックを master send とする (default 設定).即ち,SoundObject の出力をミックスしてモニタリングする.

SoundObject の設定

  1. 残響室の寸法 (Dimensions of reverberation room) リスニングルームのサイズ,球の中心 (Center of sphere) をリスニングポジションとする.球の中心はリスニングルームに対して非対称な位置とする事を強くお勧めする.
  2. 音源の位置 (Position of acoustic source) を左右のスピーカーの位置に設定する.
  3. 出力 (Output) として,合成波 (Combined waves) とヘッドホンによる 3D サウンド (Binaural) を選択する.
  4. Reflectance (反射率) と LPF cutoff frequency (LPF のカットオフ周波数) を好みに合わせて設定する.

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参  考

github.com